車やバイクを愛好する方にとって、家づくりでは愛車を守れるガレージの存在を重視したいですよね。最近、ガレージは“車の保管”以外にもさまざまな活用法が注目され、家づくりでも人気です。
ただ、ガレージハウスは、住宅にガレージを取り付けたような安易な発想でできるものではありません。家全体とのバランスを考えたデザインや、快適・安全に使える細やかな配慮が求められます。ガレージハウスに後悔を感じないためにもガレージハウスの特徴や注意点を事前に知っておくことが重要です。
参會堂は、美しい外観や実用性にこだわったガレージハウスをこれまでに多数手がけてまいりました。
今回は、高級ガレージハウスの実例とともに、参會堂だからこそ伝えられる“ガレージハウス”について詳しくお話してまいります。
目次
根強い人気を誇るガレージハウスとは
一般的な車庫を「ガレージ」と言うのに対し、建物の一部に組み込まれているガレージを「ビルトインガレージ」と言います。
そして、そのビルトインガレージを持つ家のことを「ガレージハウス」と言うケースが多いです。
ガレージハウスの特徴
車庫が建物と一体化しているガレージハウスは、家の中からガレージへの出入りできるという特徴があります。
駐車しているというより、「車を刺激から守って保管している」といった意味合いが感じられる空間です。
そんな理由から、特に車やバイクの愛好家に人気があります。
ガレージハウスの歴史
そもそもはアメリカで誕生したガレージハウス。
「ガレージを家の一部」としたのは車のメンテナンスを自分で行う人が多いお国柄…という背景がありました。当時、ガレージに求められたのは、車の修理のための工具や部材を収納するスペースや、修理時に作業しやすい広さです。
土地の広いアメリカではガレージハウスも作りやすく、ガレージハウスが普及していきました。
日本にガレージハウスが広まった当初は、主に車の愛好家を中心として注目される家でした。
今では、ガレージハウスは自分だけのオリジナリティのある使い方ができると、多くの方々が関心を抱いている家づくりです。
ガレージハウスが人気の理由
一般的な車の保管方法としては「自宅の敷地に駐車する」か「近くに駐車場を借りる」といった方法です。
ただ、屋外に停めてある以上、傷みの促進や盗難リスクが大きな不安となるでしょう。
愛車の傷みを防げるほか、“屋内”にあることで盗難の不安からも解消できるとあって、ガレージハウスは車の愛好家の方々からも支持を得ています。
ガレージハウスのメリット・デメリット
人気のガレージハウスのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
ガレージハウスのメリット
まずはメリットとして挙げられるポイントをピックアップしてみました。
外的要因から愛車を保護できる
屋根、壁に囲まれたガレージハウスなら、紫外線や雨風から大切な車を守ることができます。
車好きの方なら「屋外に車を置いておきたくない」という思いもあるでしょう。
紫外線は人間の皮膚に影響があるほか、車でも「塗装が剥げる・色褪せる」「樹脂部分が傷む」といったダメージを受けます。
また、雨が降ると空気中の汚れが混じった水分が車に付着。それが乾燥すると水垢になって美観を損ない、塗装を傷めることにもつながります。
屋根付きのカーポートでも雨は防げるものの、四方に壁がないため「雨風・紫外線」を完全には防ぐことができません。
“屋内”となるガレージハウスなら、外的要因から愛車をしっかりと保護できます。
生活動線がコンパクトになる
ガレージハウスは、“屋外”と“屋内”の動線がスムーズにできるメリットがあります。
ガレージから住宅に入れるような動線に設計できれば、生活動線がコンパクトにまとまるでしょう。
たとえば、車で買い物に行った際、「荷物を持って玄関まで回る」というのは思いのほか大変なときがあるでしょう。重い荷物が複数あると何度も往復しなければなりません。
それに、大型の買い物をしたときなどは「駐車場⇔玄関」までの距離が長いと運ぶのも結構大変です。
ガレージハウスの設計では、ガレージから直接住宅に入れるドアを作ることができ、動線がかなりコンパクトにまとまり便利。しかも、雨降りや強風時などもガレージから住宅内に入れるので悪天候の影響を受けずに安心です。
車庫以外の用途としても活用可能
“ガレージ”と聞くと“車庫”をイメージする方も多いかもしれませんが、ガレージハウスなら「車を置く」という単一の目的ではおさまりません。
シャッターを閉めて外と遮ることで、一瞬でプライベートな空間になります。
- 本棚を設置して読書の空間に
- 小さな飲食スペースを設けて車を見ながら寛ぐ
- 趣味を楽しむ
など、愛車のお手入れはもちろん、家族みんなが楽しめるような多目的な使い方ができるでしょう。
どんな風に活用したいか…と、暮らす方の理想に合わせたガレージハウスが実現できる注文住宅による新築だからこそ。
あなただけの唯一無二の空間を造り上げることができます。
ガレージハウスのデメリット
ガレージハウスを家づくりに取り入れると暮らしの豊かさにつながるメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。
建築コストが高くなる
“家と一体化させるガレージ”を持つガレージハウスは、一般的な車庫やカーポートとは違う側面があります。
車の出入りのために開口部を広めにとるために柱や窓が少なくなります。そこで、ガレージ上部に2階を設ける際には耐震性を高めた構造にしなければなりません。
また、ガレージハウスを建てる人の多くが“愛車を守る”ことに加え、趣味や仕事のスペースといった“プラスαの利用価値”を求めているため、防音や防水性も高めなければならないでしょう。
快適に使えるガレージにするには充実した整備が必要で、どうしてもコストは高くなりやすいです。
ただ、デメリットについては考え方によってはメリットに繋げられます。
ガレージハウスのガレージは「車を保管するだけ」というひとつの目的のための空間ではなく、“使い道のバリエーション”が増やせる空間です。
初期費用こそ高く感じやすいですが、その後、何十年も続く毎日の暮らしやすさにさまざまなメリットを与え続けてくれる存在となってくれることでしょう。
間取りに工夫が必要
ガレージを家に組み込むことで、1階の居住空間に影響が出るケースがあります。
「最低限のスペースのガレージを家にくっつけるだけ」という考え方で建てると、ガレージハウスの魅力が引き出せません。
逆に、広さだけを重視し過ぎると、居住空間が狭くなって後悔することもあるでしょう。居住空間を圧迫せず、それでいて使い勝手の良いガレージにするための間取りを工夫することが大事です。
また、ガレージから居住空間に出入りするための動線の良さも叶えられるような設計デザインができる住宅会社ならデメリットを解消することができ、快適で機能性の高い住宅にすることが可能です。
ガレージハウスを建てる際の注意点
主に車の保管を目的としたガレージ、そして人が暮らすことを目的とした居住空間が混在するガレージハウス。
単に、住居の一部にガレージを組み合わせるという単純なものでは、機能性や美観などが備わらずに後悔する可能性があります。
ガレージハウスを建てる注意点をしっかりとおさえておくことが大事です。
排気ガス・騒音への配慮
居住空間と直結しているガレージハウスは車の排気ガスや騒音が問題点となりやすいため、配慮が必要です。
ビルトインガレージの場合、換気対策不足では排気ガスやメンテナンス用品の有害な臭いがガレージ内にこもるリスクがあります。
特に“一酸化炭素中毒”のリスクは回避できるようにしなければいけません。
夜間や雨降りの日など、ガレージの扉を開けられないシーンでも、安心して車のメンテナンスができるような設計がポイントです。換気設備や排気ダクトの設置など、排気ガスの対策が必要です。
また、車の出入りの際、エンジン音、シャッターを開け閉めする音が居住空間に影響が少ないような設計が求められます。
ガレージの上、隣などに寝室や子供部屋を配置すると、早朝・深夜の車の出入りで“騒音”や“振動”が響くので配慮しましょう。
防犯性・防火性を考えた設備
ビルトインガレージなら「扉なしのガレージ」や「野ざらしで車を停めているケース」よりも“扉の存在”が防犯性を高められるでしょう。
ただ、選ぶシャッター(扉)によっては防犯性が低くなります。
電動シャッターや分厚いシャッターなど扉の取付はもちろんのこと、防犯カメラ、センサーライトといったセキュリティ面を考えた設備を複数設置し、愛車を守れるようにしたいものです。
また、ガレージハウスは法によって「防火対策の必要性」が定められています。
木材を多用しておしゃれなガレージハウスにしたいという理想がある方もいらっしゃるかもしれませんが、使える範囲は「天井・壁の面積の1/10以下」という決まりを守らなければなりません。
防火の観点や法を守った使用材料の選定など法を熟知しつつ、ガレージハウス設計のノウハウを持った住宅会社への依頼が大切になってくるでしょう。
駐車スペースの増築は難しい
ガレージハウスを建てるときに意識しておきたいのが“ガレージの広さ”。
いざ使ってみたら狭かった…と失敗を感じても、駐車スペースを後から増築することは難しいです。
ガレージハウスは、車の種類や台数に合わせたスペースを確保することがほとんどです。
ただ、「車を納めればよい」という考え方のサイズに合わせてしまうと、
- ドアを開けたら隣の車にぶつかった
- 半分しかドアを開けられずに荷物の出し入れが不便
- 車の出入りの際に壁にぶつけそうで怖い
といった問題が発生する恐れもあるため注意が必要です。
将来的に車の台数が増えること、買い替えで大きな車を買う可能性があること…などにも留意しながら、ゆとりのある空間づくりが求められます。
理想の空間を実現した高級ガレージハウス事例
参會堂はお客様の理想のガレージをこれまでに多数手がけてまいりました。高級ガレージハウスの施工事例を4つご紹介していきます。
4台の車を収納できる多機能ガレージハウス
たくさんの趣味をお持ちのオーナー様。
用途別に車を複数台所有されていて、こちらのガレージは4台収容できる設計になっています。ゆとりのある空間作りにより、ガレージの出入りもしやすい設計です。
柔らかな雰囲気を持つクリーム色の塗り壁に、ガレージ扉を木製にしたことでアクセントが演出されました。
玄関に続くアプローチにはオレンジやベージュのタイルを敷き、優しいクリーム色の塗り壁に調和した色味が雰囲気の外観ともマッチしています。
ガレージの奥には、「工作室」や「ホビー用の倉庫」、「本格的なレコーディング機能も兼ね備えたスタジオ」などが併設されています。
スタジオにはガレージ内の様子がうかがえる大きな窓を設置。ガレージ側へも視線が通り開放感のある間取りとなりました。
ガレージ内にはいくつかの窓をバランスよく設置、スタジオと同様にダウンライトも取り付けました。窓から差し込む自然光の柔らかな雰囲気に包まれた居心地の良い空間です。
ガレージ内にオーナー様の愛車が静かに佇んでいる様子を眺めながらの楽器演奏が可能です。多趣味なオーナー様の想いが詰まったガレージハウスとなりました。
大きな車庫スペースを確保したガレージハウス
住まいの顔として堂々とした存在感のあるコラムポストが印象的な外観のお住まいです。
かなり広めのスペースを確保した車庫で、乗降や荷物の出し入れのしやすさにもこだわりました。
ガレージの扉に選んだのはブラウンの木製扉。立体的な框のデザインが加工された扉は、クリーム色の外壁のアクセントになります。
扉のデザインによってもガレージハウスの外観に優美な印象を与えることができます。
車は2台収容できるガレージで、2台それぞれのドアを大きく開いてもゆとりのある空間を確保しました。
側面には、家の収納室に直接出入りができる扉を設け、帰宅後の動線がスムーズです。屋内には大容量の収納室を確保し、買い物によるストックがしやすい工夫をしました。
また、ゴルフバッグやトランクといった大きな荷物を車に出し入れする際の距離も短くできるように設計しています。
買い物や趣味などで車を使う際の利便性が高まります。
重厚感のあるガレージ扉が特徴的なガレージハウス
重厚な玄関の門構えに隣接したガレージドアの奥がビルトインガレージです。
ガレージの扉には、重厚感のある深みのあるブラウンを選びました。アーチや縦長で構成された窓がバランスよく並び、ヨーロッパの街並みを思わせる美しい外観です。
手前の敷地にも駐車はできるものの、オーナー様の“とっておきの一台”のためにガレージを用意されました。
内部では玄関ホールと繋がっています。縦長の窓をバランスよく配置、窓越しに愛車が垣間見える空間となりました。
車で帰宅時はガレージ側から玄関ホールへの動線がスムーズで、ベンチに座って一呼吸。お家に帰ってきたときにほっと一息つけるリラックスムードが漂う空間です。
窓枠や巾木、廻り縁などにモールディング装飾を施し、全体的に白を基調にした空間に立体感という表情をプラス。
上品な大理石に暖かみのある木製の窓枠、おしゃれなレンガ壁なども相まって、優しい雰囲気のスペースになりました。
南欧を彷彿とさせる外観のガレージハウス
緑に囲まれた可愛らしい家に、まるで小さなお家が“離れ”になっているような佇まいのコンパクトなガレージを隣接しました。
明るい色味の洋瓦を混ぜ葺きにした三角屋根。小さな煙突も可愛らしいアクセントとなり、まるで南欧の自然の中に佇んでいるような和やかな外観です。
ガレージから玄関ポーチに出ることができ、キッチンがある裏庭のデッキへのアクセスもできます。
ガレージは、車を停めるほか、ある程度趣味のスペースも兼ねています。
ガレージ部分は独立した出入口があり、離れのような機能性がある空間となりました。
建物全体として見るとつながりは確保しつつも、「居住部分」と「ガレージ部分」をしっかりと分けた間取りです。
また、屋根の形を片流れにし、屋根裏スペースを収納にしています。車関係やレジャー用品のものまで、大容量の収納が可能です。
設計事務所の手腕が問われるガレージハウス
ガレージハウスは一般的な住宅に比べて面積が広く、建築コストが高くなってしまいます。
そこで重要なカギを握るのが経験豊富な設計事務所への依頼です。
ガレージハウスの施工実績が少ない場合、広さを確保したとしても機能性が伴わず、コストだけが増え使いづらい空間になる可能性もあります。
ガレージハウスは通常の家づくりとは異なる部分も多く、間取りの工夫や耐震性、防火性、排気ガス対策など意識すべきポイントが多岐にわたります。
実績が少ない設計事務所の場合、“ガレージを作ること”のみに意識が集中し、その先にある快適性や機能性が疎かになるリスクもあるでしょう。
自分が描く理想にプロの観点で考える設計が加わることで、実用性やデザイン性がしっかりと備わったガレージハウスが実現できます。そこで問われるのが設計事務所の手腕です。
また、ヨーロッパデザインのガレージハウスを建てたい場合、現地の家づくりの知識が薄いと外観のバランスが悪くなることがあります。
日本の風土に合わせた海外住宅を建てられるかどうか、そしてガレージハウスの注意ポイントを正しく理解できる実績の多さが設計事務所に求められるポイントです。
約30年という長い間、ヨーロッパデザインの高級注文住宅を手掛けてきた参會堂なら、お客様が理想するガレージハウスの設計・提案が可能です。
私ども参會堂は、ガレージハウスを単なる“ガレージを持つ住宅”とは考えていません。お客様の愛車に対する想いや、ライフスタイルへの理想もきちんとお聞きしながら、生活を豊かにできるガレージハウスを考えてまいります。安心してガレージを使えるように、素材やデザインにもひとつひとつこだわりを込めた家づくりが可能です。
参會堂のこれまでに培った設計力・デザイン力をプラスできれば、あなたが描く唯一無二のガレージハウスが実現できます。
あなたの頭のなかにあるガレージハウスのイメージが淡いものでも構いません。まずは、ガレージハウスの家づくりについて私どもとお話してみませんか。
参會堂が創り出す「唯一無二」の独創空間
参會堂は、1992年の創業から一切の妥協を許すことなく建築と向き合ってきた、海外デザイン建築を得意とする設計事務所です。
どの建築会社にも真似できない秀逸な参會堂の建築デザインは、住宅設計のみならず、クリニック設計や土地活用・賃貸設計といった分野で、多くのお客様からご支持頂いております。
住宅設計なら「ずっと家に居たくなる空間」、クリニック設計なら「ホスピタリティが溢れる空間」、土地活用・賃貸設計なら「いつまでも色褪せない魅力を放つ空間」と…。参會堂は、それぞれのお客様のご要望に合った価値を生み出し、ご提供しております。
一切妥協のない本物の建築技術、心躍るような唯一無二の空間をお求めの方は、是非その夢を参會堂にお聞かせください。