街を歩いていると思わず足を止めて眺めたくなるような重厚感と壮大さを持つ大きな家。
まさに邸宅と言えるデザイン性の高い外観の家には、誰もが振り向くほどの魅力が詰まっています。
目を見張るような豪邸を建てたいと思ったとき「デザインレベルが高すぎて失敗しないだろうか?」「ありきたりの外観になるのは不安…」という疑問や不安も多いでしょう。
住み心地に直結する家の内観はもちろん大切ですが、いつも目に入る外観とのコーディネートも“邸宅らしさ”と深い関わりがあります。
今回は、優れた外観デザインを3つご紹介しながら、豪邸に隠されている一般的な住宅との差をお伝えしていきます。
目次
邸宅らしい外観デザインとは
住まいの“顔”とも言える外観は、住む人だけでなく、道路からも見える部分です。邸宅を建てるなら、内装はもちろんのこと、外観にも理想を追求したいと考える人も多いでしょう。
そこで、“邸宅らしい外観”という視点で見たとき、一般的な住宅とどんな点が異なるかを比較してみましょう。
デザインの違い~個性溢れる窓〜
邸宅の外観で、まず一番に目に入ってくるものは「個性的な窓」や「大きな窓」です。
一般的な住宅と言えば、左右のどちらにも開く引違い窓が馴染み深い窓ではないでしょうか。
「掃き出し窓・腰窓・高窓」といった窓の種類、どんな配置にするかなど、窓の数や形に違いはあるものの、一般的な住宅では長方形や正方形といったシンプルな形状が多く、サイズ感もある程度決まっています。
窓のデザインやサイズは標準的なものから選び、個性的に冒険することがないのが一般的な家の外観と言えるでしょう。
一方、邸宅と呼べるような豪華な家は、窓にも個性が溢れています。
何枚ものガラスが連なったダイナミックな窓、丸や多角形で独特な印象を与える形…というように、こだわりを叶えられるのがポイント。
邸宅では、広さや開放感を重視していることから、大きめのガラスや連なったガラスを設置することは多いです。
開口部を大きく設けることで採光性も高まり、そして家のなかと外が繫がっているような特別感のある空間づくりも可能です。
また、個性的な形状の窓は外から見たときにアクセント効果があり、周囲とは別格の雰囲気をもたらしてくれるでしょう。
形状の違い~芸術的な美しいライン〜
邸宅らしい外観には、標準仕様には決してない芸術的な形状や、シャープでダイナミックなライン、曲線を描くラインなどが見られます。
たとえば、一般的な家のイメージでよくあるのが直線だけで構成されたような箱型の家ではないでしょうか。
直線はシンプルで飽きがこないデザインにできますが、どこか物足りなさや硬さもあります。
そこで、柔らかさを兼ね備えた曲線の形状を取り入れることで、洗練美や立体感も演出できるでしょう。曲線の形状は屋内側にも反映され、内装にも曲線のラインを散りばめることで、落ち着いた雰囲気をも感じさせてくれます。
素材の違い~標準という枠にはまらない素材〜
邸宅らしい外観には、“標準”という枠にあてはめた素材選びをしません。
一般的な住宅は、広く普及しているような素材を使った外観づくりをしています。
「この素材やデザインは、あの家で見たことがある」ということもよくあるでしょう。
豪邸と呼ぶにふさわしい家は、ハイグレードな素材をふんだんに使います。
普通あまり見ない素材、見た目にも「上質」「豪華」と思えるような高級素材を取り入れた外観デザインが邸宅らしさと言えるでしょう。
また、一般的な住宅で使われるような素材を使ったとしても、ほかの素材との組み合わせで“邸宅らしさ”を演出することもあります。
部分的に立体感や高級感のある素材を使ったり、装飾を施したりなど、上質な個性の表現にもつながるでしょう。邸宅を手がけるプロの力が加わることで、さまざまなセンスのよい外観を作りあげることができるのです。
邸宅の外観デザインに使われる外壁材
次に外観デザインで使用される代表的な外壁材を3つご紹介します。
外壁素材 磁器質タイル
こちらは、磁器質タイルで仕上げた外観の住宅です。
石・粘土などの自然素材を高温で焼いた強度の高いタイルは、傷がつきづらく防汚性もある外壁材として知られています。そのタイルのなかでも最も高温で焼き上げたのが、こちらの外観で使われている「磁器質タイル」です。
吸水率がかなり低く、耐水性に優れているので、水回りはもちろん、外装材として使われることも多いです。
ヨーロッパ建築では伝統的な左右対称のデザインを取り入れました。アーチ状の曲線のサッシに木目調の枠をアクセント。基礎の立ち上がり部分には石材を乱張りし、より美しいデザインになりました。
壮大でインパクトがありながらも、芸術的で優しい表情を持つ外観です。
照明をバランスよく配置し、日が沈んだ後にも穏やかで優しい光を灯してくれています。夕景には電球色が映える外観デザインです。
外壁素材 本体:塗壁(ジョリパット) ガレージ一部:タイル
ジョリパットの塗り壁で仕上げたスクエアの外観デザインです。
モルタル壁面の仕上げで使う“塗材”のひとつであるジョリパットは、塗料に砂を混ぜた粘性のある素材です。耐候性や防カビ性などの性能があります。
雨と塗膜がなじみ汚れが流れやすく、長く美観を保てるのも特徴のひとつです。
塗料とは違って、コテや吹付けなどで表面にパターンをつけて「色」や「塗り方」によってさまざまな表情を出せるのが大きな特徴です。
柔らかさや上品さをもたらす塗り壁の風合いは、直線的なスタイリッシュな建物にもマッチします。シンプルになりがちな直線のフォルムのスクエア建物ですが、凹凸をつけることにより建物の陰影が生まれ、立体的な印象になりました。
クリーム調色の外観はともすれば単調になることがあります。こちらの住宅ではガレージの一部にはタイルを使って、「塗り壁」と「タイル」との素材をミックスさせています。
アイアンのプレートも使い、“黒”のアクセントにより重厚感も表現できました。
外壁素材 炻器質(せっきしつ)タイル
長いアプローチをとって母屋に向かう設計の住宅です。曲線と直線で出来た外観です。
こちらの外壁は「炻器質タイル」で、前述の磁器質タイルと同様に耐候性・耐久性に優れています。
炻器質タイルは、土のような自然な風合いが感じられるのが特徴です。細長くスリムな形状のタイルを縦貼りにし、モダンで風格のある印象となりました。
全体的にクリームの柔らかな印象を受ける外観に、濃いブラウンのサッシの枠がアクセントに。淡い色と濃い色の対比のバランスがよく、建物の流れるようなラインに立体的な表情をもたらしています。
サッシの枠には四角形だけでなく、丸型のものも採用し、個性的でデザイン性のある外観となりました。
優れた邸宅の外観デザイン3選
参會堂は、内観はもちろん、外から見える家の印象も大事に考えた住まいづくりをしています。そこで、これまで参會堂が手がけた邸宅の外観デザインを3つご紹介していきます。
青いドアが特徴的な邸宅の外観
白を基調とした明るい外壁に“青”の玄関ドアがアクセントとなっています。
海外を彷彿させる青い玄関ドアは、親しみを感じさせつつも、爽やかで上質なスタイリッシュさも兼ね備えています。
お洒落な白の窓枠とアイアンも取り入れ、ともすると目立たない小さめの窓も存在感が際立ちます。外観づくりにデザイン性をもたらしてくれる要素のひとつとなっています。
また、いくつかのカラーの屋根材を取り入れ、1色では単調になりがちな屋根材も、濃淡のある複数色にしたことで奥行を感じるファサードとなりました。
屋根裏への採光効果があるドーマーも、美しくお洒落な外観を構成する要素のひとつです。
基礎を隠すように植栽を植えました。部分的ではなく、建物の周りを囲うようにすることで、建物との一体感もあります。背の高い緑の植栽、窓に覆うように設けられたアイアン格子。
どちらも縦長ですっきりとしたラインです。
素材としてはスタイリッシュな印象を持つアイアンも、植栽の緑がプラスされることで和やかな美しさも感じさせてくれています。まわりと一線を画すようなデザイン性のある外観です。
柔らかさと重厚感が融合した外観
この物件は、R壁を大胆に使った外観となっています。建物と門まわり、アプローチの床…というように、それぞれが半円を描くような曲線を成していることで表情をもたせています。
建物の外観はレンガ貼りで豪華な雰囲気。前面の壁との素材に差が生まれたことで、重厚感のなかにも高いデザイン性が感じられます。
建物は赤みを帯びたレンガの色、前面にはオフホワイト。どちらも温かみのある優しい色合いで相性が良く、まとまりも感じられます。
太陽に照らされたときに、前方に現れる住まいの陰影にも丸みがあります。建物と門まわりから繋がった芸術的なアートのようです。
門と繫がりのある外構にはアイアンを各所に使用し、高級感を感じさせる仕様にしました。クローズド外構とし周囲からの視線を遮るようなデザインですが、何ヶ所か開口部も設けることで圧迫感がなく明るさも確保できています。
外構には、間隔をあけてブラケットライトを何ヶ所かに設置しました。黄色みがかった灯りとアイアンは相性が良く、日中とは違ったファサードを演出することができます。
門内にある灯りが外構の開口部からふんわり漏れ、ブラケットライトの灯りとともに周囲を照らします。夜間にライトアップされると、光の部分、影の部分がグラデーションのようです。
絵に描いたような芸術的な邸宅
こちらの邸宅のガレージ扉には、赤を取り入れました。
全体的に白系の色で統一した外観に、鮮やかな赤がアクセントとなり、単調ではない外観に仕上がっています。ある程度面積の広いガレージ扉に“赤”という映える色を使ったことで、薄暗い曇りの日でも重々しくならず、家全体を華やいだ雰囲気となります。
黒くて太い窓枠は、外壁の中間に施された唐草模様のアイアンの“黒”ともマッチ。淡い色合いの外観に重厚感のある黒が散りばめられることで、モダンな印象になっています。
外観のトップには円形のモールディング装飾をほどこし、住まいの表情が豊かになりました。
外壁には目地を入れたデザインを採用しました。平らな部分と目地の深い部分が織りなす陰影により、立体感のある印象です。
目地は、横のラインが深めで、奥行を感じさせてくれます。重厚感のあるアイアンの門をくぐり、玄関まで繫がるアプローチの床材は、全体的に方形の淡い色合いで開放感があります。
明るい色合いにアイアンの黒も加わることで、落ち着いた雰囲気も感じられます。
豪邸の外観に隠された⼀般的な住宅との差
優雅で快適なイメージのある豪邸の暮らし。外観にこだわりたい方も多いことでしょう。
豪邸の外観にはほかとは違う風格が漂っています。一目見ただけで頭に刻みこまれるような圧倒的な存在感です。
豪邸の多くは、住まいの内観と同じように外観にも力を注がれ、こだわって作られています。
それでは、そんな豪邸と一般的な住宅には、どんな差があるのでしょうか。
内観・外構との相性を考えた外観デザイン
外観デザインは、内観との統一性や外構との相性も意識することが大事です。
外観は「建物の外側」ですから、家を建てる時点でイメージがしやすい部分です。
さらに、後回しになってしまいがちな“外構”も含めたデザインを考えることで、完成後にバランスや相性が良くなります。
ただ、門や庭、駐車スペース、フェンスなどの構造物をいかに快適に日常に取り入れられるかが外構デザインに求められるポイントです。
装飾性を中心とした視点だけでは“豪華に見せる”ことはできても、機能性が悪くなることもあります。
例えば、駐車スペースに車を止めるときに道路から入りやすいかという機能性、夜に帰宅したときに照明が明るいかという安全面など、機能的な視点でも設計が求められるのです。
個性を演出しながら街並みとも調和させる
豪華さを演出したいあまり、あれこれと取り入れると誰もが立ち止まるような個性溢れる外観となるでしょう。
ただ、個性だけが抜きん出ても、奇抜なだけで“邸宅”とは呼べない印象となることも。
あまりにも突出した個性では、街並みとのバランスが保てずに「浮いてしまう」「失敗したかも…」という後悔が生まれるかもしれません。
周囲とのバランスも含めながら、外観や外構デザインを考えることで、価値のある“邸宅”の外観が作り出されるのです。
耐久性と防犯性への配慮する
豪邸では、窓ガラスをたくさん設けて、外との繋がりを大事にしています。
室内に居ながら、まるで外にいるような特別感があります。窓の数が多くなることで、外観にも輝きや美しさも感じられます。
ただ、そこで同時に重要になってくるのが住宅の耐久性と防犯性になります。
窓は「ガラス破り」によって犯罪の侵入経路となると言われており、耐久性の低い窓は簡単に割れ、あっという間に被害に遭うリスクが背景にあり、不安と向き合う日々となるでしょう。
そこで、割れにくく強度のある“耐久性のある窓”こそ、“防犯性”を高めるのです。
参會堂では、ドイツ製の強化ガラスを採用しております。“ドレーキップ窓”と呼ばれる高耐久の窓ガラスは、4層に重なったガラスに特殊繊維のフィルムが貼られています。
ハンマーで叩き続けても割れにくい強度があり、4層の重なりで貫通しにくい構造です。もちろん、台風や暴風雨からも住まいを守ります。
参會堂は、外観を作り出す窓に美しさはもちろん、耐久性や防犯性を兼ね備えたものを使い、オーナー様の安心感に繋げています。
ほかとは一線を画す“隠れたアクセント”
一般的な住宅とは違った隠れたアクセントを設けることで、差をつけるデザインになります。たとえば、丸、三角などのユニークな形状の窓、モールディング装飾を取り入れるなど。
コンクリートのようにシンプルになりがちな素材でも、模様や色を加えるデザインコンクリートという手法で個性を演出することもできるでしょう。外壁材や屋根材に違う素材を部分的に設けて立体感を出すこともできます。
どこかに目を引くようなアクセントポイントを作ることで、一般的な住宅との差が生まれ存在感のある邸宅となります。
また、夜間照明も隠れたアクセントのひとつ。
照明の種類や配置を工夫することで、昼とは違ったファサードを作り出すことができます。
一般的な住宅では、特にこだわりがない場合には、照明の数もそれほど多くないのではないでしょうか。玄関先やガレージ前といったところかもしれません。
邸宅では、門まわりとアプローチだけではなく、植栽、お庭など広い範囲に照明を置くことも多いです。「影の部分」と「光の部分」とのコントラストが幻想的な空間を生み出してくれるでしょう。全体的に明るくなれば、おのずと防犯性も高まります。
いつまでも見ていたくなるような心休まる美しい景観。夜遅くでも住まい手を出迎えてくれる空間となるでしょう。
邸宅デザインは設計者の手腕が問われる
邸宅デザインで求められるのは、住まい全体へ気を配った設計です。豪邸と言うと「広い」というイメージが先行するものですが、一般的な住宅と差をつけるには外観や外構にまでこまやかな工夫が求められます。
ただ、間取りや内装などのテイストからかけ離れた外観にするわけにはいきません。
デザインや素材の偏りが浮き上がり、飽きや失敗を感じやすいでしょう。
“邸宅”と呼ぶにふさわしい家づくりでは、外観、内観、外構までのトータルバランスが必要です。
邸宅の外観には、凝ったデザインの窓をアクセントとすることもあります。一般的な住宅とは違った個性の演出は、豊富な経験から培ったデザイン技術や優れたスキルが求められます。
開口部は、外観と内観とつながった重要な部分ですから、デザインはもちろん、機能面なども考慮した設計力も問われるでしょう。
また、邸宅や豪邸は単に大きければいい、煌びやかにすればいいという単純なものではありません。一般的な住宅との差をつけるために“奇抜さ”だけを全面に出しても良いデザインとは言えないものです。
惹きつけるような大胆なデザインのなかにも、立体感や陰影、形状へのこだわりなどをアクセントに設けながら設計する手腕が問われます。
家を作りあげる一つの要素として風変わりな“素材”を取り入れたり、いかに美しく上質に魅せるかという手法も必要です。
奇抜になれば周囲から逸脱するかもしれません。逆に、単調になり過ぎると周囲に埋もれて邸宅の雰囲気は演出できないでしょう。
「どんな風に見えるか」と街並みとの調和も考えたファサードデザインが求められます。
参會堂は30年の施工実績があり、これまで邸宅の設計を数多く手がけてまいりました。
オーナー様の人生に寄り添いながら、家が完成した後も長いお付き合いをさせて頂く中、嬉しいことにお客様からも信頼していただいています。
参會堂には、映画のワンシーンを見ているかのような美しい外観の施工事例もございます。
オーダーメイドとなる注文住宅では、オーナー様の理想とするイメージを形にするところから始まります。私たち参會堂が大事にしているのは、家づくりは夢や希望がつまった物語であるということです。
ほんの少しのイメージでも構いません。
淡いインスピレーションを一緒に膨らませ形にしていきましょう。私どもが持っている設計力とデザイン力とともに、オーナー様の理想とする形へとつなげてみませんか。
参會堂が創り出す「唯一無二」の独創空間
参會堂は、1992年の創業から一切の妥協を許すことなく建築と向き合ってきた、海外デザイン建築を得意とする設計事務所です。
どの建築会社にも真似できない秀逸な参會堂の建築デザインは、住宅設計のみならず、クリニック設計や土地活用・賃貸設計といった分野で、多くのお客様からご支持頂いております。
住宅設計なら「ずっと家に居たくなる空間」、クリニック設計なら「ホスピタリティが溢れる空間」、土地活用・賃貸設計なら「いつまでも色褪せない魅力を放つ空間」と…。参會堂は、それぞれのお客様のご要望に合った価値を生み出し、ご提供しております。
一切妥協のない本物の建築技術、心躍るような唯一無二の空間をお求めの方は、是非その夢を参會堂にお聞かせください。